左官とは建物の壁や床、天井、塀などを鏝などを使って塗り仕上げる仕事です。その呼び名は奈良時代の宮中の建築工事を司る木工寮の属(さかん)に官位を与えた事に由来します。
左官仕上げの最大の魅力は、どのような複雑な形状に対してでも自由に形成する事ができ、継ぎ目のないモノシリック(一体的)な仕上げが可能となることです。また、多彩なテクスチュアがあり、無限の表現が可能となります。
現代のビル建築等においては、コンクリート躯体のタイルや塗装等の仕上げに適した下地を作成する工事等を、主にセメントモルタルを使用して施工しております。その他にも階段や、床、天井など、コンクリート構造物の細部にわたり、左官工事が必要となります。
近年では耐震工事や補強工事、建物の改修工事などにおいて、セメント系の材料を使用する事が多く左官職人が活躍しております。
左官工事は、建築工事の仕上げ、あるいは仕上げの下地として重要な役割を果します。
主に鉄筋コンクリート構造のビル建築等においては、鏝を用いて、セメントモルタルを使用し、内外壁、床、天井、階段など、細部にわたり左官職人が活躍しております。
左官工事は、ただ鏝等を使用して材料を塗りつけるのではく、適切な材料や工法を用途に合わせて選定し、各種仕上げや下地に要求される性能や精度を確保するという極めて重要な職種です。
左官工事の主な仕事は、クロス下地・タイル下地・吹付け下地の補修工事になります。
作業の流れですが、型枠のベニヤが解体された後、最初にコンクリートのバリ等をサンダーと言う機械で研磨し、コンクリートの表面の凸凹を取っていきます。
その次に、コンクリートを補修する面に接着剤を塗り、セメント系の材料を調合し練り合せ、ベニヤのジョイントや段差部分に鏝(こて)を使って補修材を塗って平滑になる様に仕上げていきます。
上の写真は、外部のタイトル下地の補修部分に真っすぐな木の定規を壁に押しあてて平滑になっているかチェックしています。
この様に最終仕上げの下地を作る左官工事の完成度が高ければ綺麗に建物が仕上がっていきますが、左官工事の不出来が建物に影響を及ぼす事もあります。
作業員一人一人が、綺麗な建物を作ろうという責任感を持って作業し、更に仲間を助け合い、仲間と一緒に建物を作りあげていく。
手に職を付けるやりがいのある職種だと思います。
コンクリートや鉄骨などで作られた建物の開口部にサッシやドアなどを取り付けます。 搬入されたサッシを取付場所に間配りし、躯体に打ち込まれたアンカーに合わせてサッシに溶接用アンカーを取り付けます。 図面を参考に躯体に書かれた墨に合わせて、出入り・水平・倒れなどを調整し、サッシをくさびで固定します。固定したサッシを鉄筋で溶接し取り付けます。 その他、扉の吊り込みや錠前などの金物取付、建付けや正常に扉の開閉ができる様に調整等も行います。
タイル工事は主に建造物の内外、床・壁部分にタイルを貼り、仕上げる工事です。
タイルには、素材の種類では磁器質・せっ器質・陶器質とあり、又、生成では素材の土から色を付けて焼く無釉品、焼きあがったタイル素地に後から色を焼き付ける施釉品等があり、用途・デザイン等様々な種類が有ります。
タイル貼施工は、前業者により作成された各種タイル下地(コンクリート・モルタル・ボード・ベニヤ等)に、タイル貼付け専用材料を用いて貼付け、タイルとタイルの隙間(目地)に目地専用材料を充填し仕上げます。
タイル貼付け専用材料にもタイルモルタル・各種接着剤(ボンド)等種類が有りますが、こちらも用途及び使用タイルと下地との関連性により選定し、タイルの剥落等の無い様十分に注意します。
タイル工事は建造物の完成後、そのほとんどが目に見える部分に施工され、意匠としての部分を担っていますので、その施工には十分に注意し、タイルの割れ・欠け等無く、見た目良く施工することが必要です。
金属工事は主に既製金物と製作金物に分かれます。
既成金物とはメーカーの決まった形のものを現場に合わせて製作、取り付けします。製作金物はステンレスやスチールなど様々な鋼材や鋼板、形材などを使用してオーダーで製作・取り付けします。
身近なものをあげれば、階段やバルコニー・屋上などの手摺、マンションなどのパーテーション、天井やエントランスなどのパネルやスパンドレル、EXP.Jなど様々にあります。
これらの製品はどちらも施工現場の躯体図や実測から寸法を割り出し、施工場所に合わせて製作します。
製作された金物は現場の躯体に合わせ取り付けられます。施工方法も現場の躯体に合わせて、エポキシ・コンクリートボンドなどの接着剤・溶接・アンカー類やビス類などがあります。
これらを現場との打ち合わせなどで決定し、現場や設計の要望に近い形で施工します。
建物内部の表面の壁紙クロス貼り仕上げ工事です。
簡単な工事の流れ
① パテでボード下地の段差や凸凹を平らにする
② クロスのり付け機で寸法を取って糊をつける
③ いよいよクロス貼壁に材料をあてて貼り付け作業
以上、簡単に流れの説明です。
一人前の職人さんになるには最低でも5年が目安です。建物の最後の仕上工事です。
写真モデルは今年高校新卒の新規採用した遠藤君です!半年で少しですがクロスを貼れるようになりました。ベテランの先輩に一から指導してもらい毎日頑張っています。
皆さんも一緒に頑張りませんか!!
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